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欧州での実績と知見を礎に郵船ロジスティクスが
GDP対応拠点のグローバルネットワークを拡大

郵船ロジスティクス

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左より米丸氏・岸本氏・上甲氏・大山氏・宇田川氏・海宝氏

 医薬品輸送においても世界トップクラスの実績をもつ、ロジスティクスサービスプロバイダー(LSP)の郵船ロジスティクス。GDPが規制要件となる欧州でも多様なサービスを展開してきた同社は、これまでの実績を活かしてGDP対応ネットワークをグローバルに広げるプロジェクトを進めている。社員の方々に話を聞くと、プロジェクト推進の原動力ともいうべき強みが見えてきた。

 

 

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成田ロジスティクスセンター

■欧州での実績を世界へ拡大

 郵船ロジスティクスは、日本、米州、欧州、東アジア、南アジア・オセアニアの世界5極体制でビジネスを展開し、各極に医薬品専門の開発チームを置いて世界中で輸送サービスを行っているが、特に欧州での実績は際立っている。
 医療関連製品(医薬品・医療機器など)全体の年間取扱量は海上輸送で約6,500TEU、航空輸送で約10,000トンに上り、その約半数を占めるのが欧州だ。

 

 
 第一総合開発営業部開発営業一課グローバル・ヘルスケアチーム(以下、同課)の上甲絵梨氏は、「海上・航空輸送以外にも、〝Pharma Super Highway”というサービスで欧州域内の陸上輸送も行い、病院・クリニックなど医療機関に直接医薬品を配送する小口配送需要にも対応しています。欧州内の医薬品物流のすべてをイギリスの〝Healthcare Control Tower”で統括管理することで、海上・航空・陸上輸送のいずれにおいても、End-to-Endでビジビリティをもって対応しています」と欧州での取り組みを紹介してくれた。

 GDPが規制化されている欧州で多数の実績をもつ同社は、2017年度から医薬品品質に特化した専門チームを世界5極に設置し、製薬業界の普遍ニーズである〝品質”確保への対応を本格化させている。これまでもベルギー、オランダ、イギリスの医薬品専用倉庫を構える拠点でGDPに準拠したオペレーションを行ってきたが、今後はさらに対応拠点を各極で拡大し、ネットワークを世界中に広げていく計画だ。同課課長の増子浩氏は、「2017年には米国シカゴ、2018年にはインドネシア、マレーシア、メキシコが新たにGDP準拠拠点に加わり、日本でも関西国際空港(関空)で医薬品の航空輸送認証プログラム〝IATA CEIV Pharma認証”(CEIV認証)を取得しました。2019年度は台北や上海、成田空港施設などのアジア地域を中心にGDP準拠拠点の拡大を進め、同年度末までに世界25拠点ほどでGDP準拠体制を確立したい」と今後の展望を語った(図1)。

 拠点拡大の柱ともいえるのが、2017年度に策定した自社GDP基準の〝Yusen Global GDP Standard”だ。同社の医薬品品質チームのトップに着任した製薬企業の品質部門出身者を中心に作られたこの基準は、「会社全体として共有しているGDP準拠のあるべき姿」(増子氏)だという。これを自社のグローバル基準と位置付け、各国市場の特質に応じて、第三者認証を取得するなどの戦略が本プロジェクトの方針になる。そうして取得した第三者認証の一例が前述のCEIV認証だ。

 

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図1 広がる郵船ロジスティクスのGDPグローバルネットワーク

■日系フォワーダー初となるIATA CEIV認証取得

 同社は2018年9月、関空で日系フォワーダーとして初のCEIV認証を取得した(図2)。CEIV認証は、IATA(国際航空運送協会)が策定したGDPを包括的に網羅した医薬品航空輸送認証プログラム。

 認証取得準備を始めたのは、2016年後半だったというが、実務にあたった業務部品質向上推進課の岸本直樹氏と東日本第二営業本部産業第二支店(以下、同支店)医薬品カスタマーサービス課の大山聖良氏は、「当時は苦労した点も多かった」と口をそろえる。「当社はISO9001を取得しており、品質マネジメントシステムは以前から整備されていました。しかしCEIV認証では医薬品輸送特有の要求事項、専門用語が多岐にわたります。そのため、IATA提供のトレーニングを受講しても、すぐには理解するのが困難で、対応するのに時間を要した項目が多々ありました。それでも、それらを1つ1つクリアし、GDP準拠を進めたことで専門性が高まったのは大きな収穫です」と大山氏。

 そして岸本氏は、「認証取得自体も成果ですが、大山が言及しているとおり認証取得過程で高い専門性を会得し、GDP準拠の真意が理解できるようになったことで、お客様のニーズを的確に把握し、より密なコミュニケーションを図れるようになったと実感しています」と述べた。日系フォワーダー初として注目を浴びたCEIV認証取得は、GDP対応の一環という〝拠点の強化”のみならず、担当者レベルでの〝ノウハウ強化”の側面もあることが、二人の話からうかがえた。

 

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図2 日系フォワーダー初の関空でのCEIV認証を取得

■2019年度は東日本地区でもGDP強化へ

 関空でのCEIV認証取得はGDPネットワーク拡大プロジェクトにおける大きな国内成果の一つといえるが、同社は今後東日本地区でもGDP対応を進める。同支店医薬品営業課課長の宇田川貴司氏は、「日本がPIC/Sに加盟した2014年頃からGDP準拠のご要望が増えはじめ、実際に製薬企業の品質保証ご担当者に倉庫を視察いただいて品質取り決めを行うなど、適宜対応を進めてきました」と、近年の顧客ニーズを説明してくれた。さらに同支店医薬品カスタマーサービス課課長の海宝俊雄氏は、「GDP対応は輸出と輸入どちらでも必要。現状当課では輸入(海上・航空)を専業として対応していますが、2019年度以降は医薬品営業課に航空輸出カスタマーサービスチームも設置予定です。引き続き、顧客ごとのSOPやチェックシートの活用により、GDPに準拠した確実な対応と温度データ、手配履歴などエビデンスの重要性を常に意識して、対応して参ります」と、顧客の要望にあわせて組織体制も強化する方針を明かした。

 〝Yusen Global GDP Standard”の存在や関空でのCEIV認証取得の経験も、今後国内のGDP対応強化を促進するうえで好材料となる。「お客さまからの要望が増え始めた頃から、土台となるISO9001の上にGDP要件をリンクさせて手順を整理してきました」と宇田川氏は振り返る。2017年度以降、〝Yusen Global GDP Standard”という柱ができたことで、現状とGDP上の要求ギャップ分析が効率化され、対応軸がぶれないことになるだろう。

 インタビューではさまざまなセクションの方に話を聞いたが、全員が共通のビジョンを持っていたように感じる。GMPでも〝クオリティカルチャー醸成”の必要性が指摘される中、「GDP準拠のあるべき姿」を多部門で共有している体制が、同社最大の強みではないだろうか。

 


【お問い合わせ】
郵船ロジスティクス株式会社
TEL:【東京】03-6741-9123 【大阪】06-6233-6235
URL:www.yusen-logistics.com

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