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人とシステムが支えるデータインテグリティ
―本質を捉え、環境モニタリングをサポートする充実の体制

ヴァイサラ

 ヴァイサラは2018 年10 月24 日、東京都内で「環境モニタリングのデータインテグリティと欧米での動向」と題するセミナーを開催し、データインテグリティ(DI)の規制変遷や基本要件、環境モニタリングシステムにおける実践的知識など、最新情報を網羅的に提供した。本稿ではその詳細を報告する。
 

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ポール ダニエル氏

■ 改めてDIの本質を考える

 講師のヴァイサラUS シニアレギュラトリ エキスパートのポール・ダニエル氏はまず、DIが重視されるようになった歴史を振り返ることで、その本質に迫った。

 1980年代にGMPの考え方が導入されて以降、コンピュータ化システムの発展に伴いFDAかPart11が発出されるなど、電子データの管理要件が厳格化された。その後2000年代に入ると、品質マネジメントシステムによる包括的アプローチの要求や、グローバルレベルでの製造委受託活発化など、医薬品製造を取り巻く環境が目まぐるしく変化してきている。

 こうした中、2015年頃からDI関連ガイダンスが続々と発出されたが、これらは新たに要件を追加するものではなく、既存の規制に則り、GMP活動の前提となる部分を見つめ直すという内容になっている。

 「DIはもともと品質を尊重する文化で暗黙の了解であった」とダニエル氏が指摘するように、GMPの基本要件で暗黙下にあった“前提”の確保が、時代の変化にさらされて複雑性を増し、改めてスポットを当てられているというのがDI問題の現状であろう。他業種でも品質関連データの改ざんなどが問題になる昨今、データの信頼性をいかに保証するかという企業姿勢が問われているといえる。

 

■ ALCOA+が絶対原則

 ダニエル氏は、続いてDIの定義についてPIC/Sのガイダンスを引用し、「すべてのライフサイクルを通じてどの程度まで完全で、一貫性があり、正確であるか」を説明するとともに、「GxPにおける判断の根拠として許容できるだけの、十分に信頼性が高いデータを確保すること」とする自身の考えを付け加えた。これは、GMPにおける“前提”を“信頼性”へと換言して本質を端的に示しているといえるが、その“信頼性”をなす重要要素がALCOA+(図1)である。
 

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図1 ALCOA +

■ 環境モニタリングシステムにおけるDI

 セミナーでは、ALCOA+の項目をより明確に理解するため、環境モニタリングシステムを例に、現場レベルの視点に落とし込んだ解説が行われた。 

 モニタリング実施においては、正確なデータをキャプチャし、データに対するアクションが明確に記録されるとともに、保護されることが“前提”で、“信頼性”確保の根源となる。

 例えばデータキャプチャでは、校正によって適格性が保証されたセンサが、正しい場所に設置・固定され、承認されたSOPに則ってデータレビューが行われる必要がある。また、データ保護の観点では、ユーザーを識別してアクセスを管理し、すべての変更を記録する監査証跡とともに、編集不可能で堅牢なレポートフォーマットを備えることが必須である。適切に業務を遂行するためのSOPや、災害からの復旧に備えたバックアップなども求められる(図2)。

 ダニエル氏は、DI不備に起因するFDA警告書の例も紹介し、「SOPが整備され、ALCOA+を遵守していれば回避できたであろう指摘が多い。体制整備が必須という意味で、DIはシステムだけでなく、プロセスと人の問題として捉えた対応が必要」と語った。

 

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図2 センサ固定とレポートフォーマット

■ 電子記録と電子署名

 セミナーを通して、DIの本質とALCOA+の重要性が改めて共有されたが、電子記録・電子署名の進化に関する話題も提供された。
 「2年ほど前から、電子署名について自発的に研究を始めた」とダニエル氏。そのきっかけは「ヴァイサラが提供する『viewLinc』が、すべてのテクノロジーを網羅できるかを検討するため」だったという。

 電子記録は、保管場所が不要であることや調査・復元・移動の簡便性などから、コスト低減の効果が大きいとされ、さらにバーチャルやクラウド管理を行うことで、データ集積箇所が少なくなり、バリデーションやDI確保が容易になる点もメリットとして挙げられる。

 電子記録が注目されるにつれ、記録・文書への署名も紙から電子へと進化を遂げているが、ダニエル氏は「要件を満たせば紙署名の信頼性も高いものである」としつつ、電子的な承認・署名の方法として、単一システム内の“イベント”と関連付ける『電子承認』、システム内の“文書”と紐づく『電子署名』、文書に署名を埋め込む『デジタル署名』という3つの考え方を披露した。

 ダニエル氏はさらに、技術進歩とともに電子署名の活用が進めば、将来的には製造所内におけるすべてのデータを、電子的に管理できる可能性があるという未来像も紹介した。
 

■ 高機能と多様性が生まれる源

 環境モニタリングにおいても、紙と電子データ双方の運用は各社の状況にあわせて柔軟な対応が必要だが、対応サポートの選択肢として、使用範囲が広いヴァイサラの『viewLinc』の活用が挙げられる。

 『viewLinc』は、記録システムとして活用することも、一時的なデータ保存と設定のために利用することもできる。また、グローバルな生産にも対応し、クラウド上でバーチャルマシンとして活用することも可能だ。

 このように多様な機能をもつ『viewLinc』をはじめ、ヴァイサラの製品・サービスは常に改良が続けられているが、それは単にテクノロジーの進化によるものだけではない。本稿で紹介したように、ダニエル氏がガイドラインの要求を正確に把握し、さらに自発的に一歩踏み込んで研究する姿勢を持っているという事実がその根幹にある。

 「DIはシステムだけでなく、プロセスと人の問題」とのダニエル氏の言葉のように、人がサポートし、新たな技術やシステムと相まって顧客を支えるという姿勢が、ヴァイサラのサービス進化の本質といえるのではないだろうか。
 


【お問い合わせ】
ヴァイサラ株式会社
〒101-0051 東京都千代田区神田神保町1-105 神保町三井ビルディング16F
TEL:03-5259-5965
URL:http://www.vaisala.co.jp/contactform

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