アジア最大のバイオビジネス関連パートナリングイベント
BioJapan 2018 の見どころ
―バイオ医薬製造へのAI導入、各製薬企業の取り組み例などの情報も
会期:2018年10月10日(水)~12日(金)
開催時間:10:00~17:00 会場:パシフィコ横浜 A・B・C・Dホール
BioJapanは1986年の初開催以降成長を続け、2018年となる今年は第20回という節目の開催となる。創薬、個別化医療、再生医療、診断・医療機器、ヘルスケア、環境・エネルギー、機能性食品、研究用機器・試薬等の分野において、30カ国から1,000社以上の参加(出展とパートナリング※参加企業の合計)が見込まれる、アジア最大級のバイオビジネス関連イベントだ。
※パートナリングとは、来場者が目的に合った潜在パートナーを一挙に検索できる本展の“マッチングシステム”への参加企業
右図に示す通り、昨年の出展・パートナリング参加企業の合計は過去最高の983社、商談件数も8,591にのぼり、来場者数は15,711名を記録するなど、バイオ産業の最先端情報に触れる場として業界から認知されていることがわかる。また、海外からの参加者も多く、グローバルにヒト・モノ・情報が交差する国際色豊かなイベントであることも特長の一つになっている。
●専門展ならではの新ゾーンも
2018年は新たに「ヘルスケアゾーン」「スマートセルインダストリーゾーン」「デジタルゾーン」が企画されている。それぞれ、健康の維持や増進等に関連する新規ビジネスに関する展示、生物細胞の解析と機能デザイン技術、ヒット化合物の探索や最適化などに用いるデジタル技術が集約されたゾーンとなる予定で、これまでにないビジネス・研究開発展開につながる情報収集の場として期待がかかる。
製薬企業がバイオ医薬品や再生医療等の分野において活用可能な製品も数多く並ぶ予定で、「バイオ産業」に特化した同展ならではの専門的な意見交換や商談が活発に行われることが見込まれる。PTJ ONLINEにも製品登録している注目出展企業を以下にまとめているので、ぜひ会場を訪れるにあたっての事前情報収集にお役立ていただきたい。
※BioJapan 2018 注目出展企業はこちら
●最先端情報が多数! 注目セミナー
同展では、数多くのセミナーが開催されることも大きな特長である。基調講演や多様な専門情報を扱う主催者セミナーに加え、日本製薬工業協会、日本医療研究開発機構、産業技術総合研究所などによるスポンサーセミナーも数多く設定され、バラエティに富んだ演題が並ぶ。
ここでは、PTJ ONLINE読者に特にお勧めしたいセッションをいくつか取り上げる。
10月11日(木)11:45~13:15 バイオ医薬品製造最前線:AIなどを活用したバイオロジクスの生産プロセスの変革 【趣旨】 AIは各種の工業分野で導入済されて実用化段階にあり、日本の得意とする技術分野である。しかし、バイオ医薬品の開発、製造のプロセスへのAIの導入は日本だけでなく世界的にも取り組みは遅れていた。これは、バイオ医薬品の製造工程に不安定な動物細胞を生産細胞として使用したり、また、バッチ法で生産したりするなど、なかなかAIが浸透しにくい環境にあったためである。 コーディネーター:内田 和久氏(神戸大学 科学技術イノベーション研究科 特命教授) 【講演】 「計測・制御・情報技術によるバイオ医薬品製造の効率化の取組みと今後の展開」 |
10月10日(水)15:00~16:30 再生医療に対する国内企業の取り組み コーディネーター:菅野 秀則 氏(一般社団法人再生医療イノベーションフォーラム 運営委員長) 【講演】 「カネカにおける再生・細胞医療に関する研究開発」 「再生医療等医療イノベーションに対する国内企業の取り組み」 |
10月11日(木)10:00~11:30 躍動する核酸医薬に待ち構える3つの関門 【趣旨】 【講演】 「FROM STEREOPURITY TO PRECISION MEDICINE: OPTIMIZING THE PROPERTIES OF ANTISENSE NUCLEIC ACID THERAPEUTICS」 Dr. Naoki Iwamoto(Principal Scientist, Drug Discovery, Wave Life Sciences)※英語講演 |
※セミナー全体の概要は、Bio Japan ホームページを参照。