ユーロフィン分析科学研究所株式会社

E&L試験のよくある質問をまとめました!

登録日:2022/09/12

E&L試験(Extractables & Leachables:抽出物と浸出物)について、当社によくご質問いただく内容についてまとめています。

医薬品は、製造、包装、保管、流通、投与の過程で、製造・包装設備の構成部品及び最終包装等と接触し、予期せぬ相互作用を起こす可能性が指摘されています。
その結果、有機/無機化合物が医薬品へ溶出し、医薬品の有効性・安全性に多大な影響を与えることが懸念されています。E&L試験は、これらの影響を評価・管理するために実施されています。
E&L試験は、米国や欧州ではすでに医薬品承認申請に必須です。最近では、日本でも非経口医薬品市場の急成長に伴い注目され始めています。
 
当社では、E&L試験サービスを提供しています。
ユーロフィンBPTネットワークとしてE&L試験に15年以上の実績、1900を超える化合物を同定可能な独自のスペクトルデータベース(LC/MS)を保有、GMP 省令準拠で管理された分析機器を保有という強みがあります。
 
お客様とやり取りする中で、E&L試験のよくある質問6つをまとめました。
E&L試験をご検討中のお客様の参考になれば幸いです。
 
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Q1.医療機器(粉末吸入剤用吸入デバイス等)のISO10993-18に基づく、E&L試験の受託は可能か?
A1.当社の海外ラボ(例:米国ランカスターラボ)を通じて、受託可能です。当社がお客様と海外ラボとの仲介を行う、グローバルサービスをご活用いただくことも可能です。
 
Q2.細胞培養バッグ等のシングルユース製品について、BPOGガイドラインに基づく、E&L試験の受託は可能か?
A2.受託可能です。
 
Q3.抽出物試験(溶出試験)において、対応可能な溶媒は?
A3.どのガイドラインに準拠して試験を実施するのか、また、製剤の剤形、試験の閾値によって、対応可能な溶媒は異なります。一度、お問い合わせください。
 
Q4.抽出物試験を実施せず、浸出物試験だけ実施することでも問題ないか?
A4.抽出物試験の実施も必要であると考えます。
ガイドラインの一つであるUSP1663では、「ワーストケースでの容器包装からの潜在的な溶出物プロファイルを確立する必要がある」、「定性的および定量的な溶出物-抽出物の相関関係の確立する必要がある」等の記載があるためです。
 
Q5.容量が複数ある製剤の場合、各容量でE&L試験を実施する必要があるか?
A5.容器包装の素材が同一である場合、各容量でのE&L試験は不要と考えます。
各容量のうち、分析評価閾値(AET)がより小さくなる規格で評価を実施し、結果を別規格に転用することが可能と考えます。
 
Q6.容器包装メーカーから入手した抽出物試験データを申請に用いることは可能か?
A6.入手したデータが対象製剤に適した評価(*)であるかを確認した上で、申請に用いることが可能と考えます。
判断が難しい場合はご相談ください。秘密保持契約を締結後、入手したデータを当社で確認させていただくことも可能です。
(*)分析評価閾値(AET)以上を検出できる評価方法になっているか、抽出条件は適切か、分析手法は適切か等
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E&L試験の詳細は、「リリース元を見る」より当社のHPをご覧ください。
 

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