開催日 | 2024年11月28日(木) |
---|---|
開催地 | Web |
<セミナー No.411105>
撹拌装置の基礎と性能評価・スケールアップ
および数値流体力学の適用
★ 各種撹拌翼の種類や動力,混合,伝熱性能等の評価法, とスケールアップについて解説!
★ 設計や製造現場で活用されている数値流体力学を用いた評価や適用性の解説!
----------------------------------------------------------------------------------
■Live配信日時:
2024年11月28日(木)10:00~17:00
■講師
大和大学 理工学部 機械工学専攻 教授 高田 一貴 氏
■聴講料
1名につき55,000円(消費税込/資料付き)
1社2名以上同時申込の場合のみ1名につき49,500円(税込)
大学、公的機関、医療機関の方には割引制度があります。詳しくはお問い合わせください。
■Live配信セミナーの受講について
・本講座はZoomを利用したLive配信セミナーです。セミナー会場での受講はできません。
・下記リンクから視聴環境を確認の上、お申し込みください。
→ https://zoom.us/test
・開催日が近くなりましたら、視聴用のURLとパスワードをメールにてご連絡申し上げます。
セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
・Zoomクライアントは最新版にアップデートして使用してください。
・パソコンの他にタブレット、スマートフォンでも視聴できます。
・セミナー配布資料は印刷物を郵送いたします。
・当日は講師への質問することができます。可能な範囲で個別質問にも対応いたします。
・本講座で使用される資料や配信動画は著作物であり、録音・録画・複写・転載・配布・上映・販売等を禁止いたします。
・本講座はお申し込みいただいた方のみ受講いただけます。
複数端末から同時に視聴することや複数人での視聴は禁止いたします。
・Zoomのグループにパスワードを設定しています。部外者の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
万が一部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
プログラム
【講座主旨】
撹拌装置はプロセス産業をはじめ多くの分野で用いられている基幹装置のひとつです.しかし装置内部は複雑かつ解明されていない事柄も多くプロセス毎に抱えている課題も多様です.それゆえ様々な課題に対応する上で基礎事項の把握は不可欠であると考えられます.本講習会では撹拌装置に関する基礎的な知見(翼の種類や動力,混合,伝熱性能等の評価法)とスケールアップに関する考え方について解説します.また,設計や製造現場で活用されている数値流体力学の手法を用いた評価の現状や適用性についても解説します.
◆習得できる知識◆
・各種撹拌翼の特性
・撹拌性能の評価方法
・スケールアップの考え方
・数値流体力学(CFD)の基礎と実際
【講演内容】
時間配分はあくまで目安です。
10:00-12:00 撹拌装置の基礎,性能評価
1.撹拌装置の概要
1.1 撹拌の目的
(1) 撹拌装置の分類
(2) 撹拌の形態と操作目的
1.2 撹拌装置の概要
(1) 撹拌翼の種類と適用範囲
(2) 低粘度液と高粘度液の境界
(3) 邪魔板(バッフル)の機能と種類
1.3 各種撹拌翼の特長と流動状態(フローパターン)
(1) ハイドロフォイル翼,プロペラ翼など(軸流)
(2) タービン翼,平パドル翼など(放射流)
(3) 傾斜パドル翼(放射流+軸流)
(4) 多段翼(各種翼の組み合わせ)
(5) 汎用大型翼(パドル系,格子系)
(6) アンカー翼
(7) リボン翼系
(8) 槽底への設置翼
(9) その他(同軸翼,ノンシール翼等)
2.撹拌性能の評価
2.1 撹拌所要動力と撹拌翼の吐出流量
(1) 動力数Npと撹拌レイノルズ数ReMの関係
(2) 単位体積当たりの撹拌所要動力Pv[W/m3]
(3) Npの相関式
(4) Npと吐出流量係数Nqによる撹拌翼の特性評価
12:45-14:45 撹拌装置の性能評価とスケールアップ
2.2 混合性能とフローパターン
(1) 混合性能の評価指数(混合時間TMと無次元混合時間n・TM)
(2) 混合過程と混合時間
a.着脱色法
b.電気伝導度法
(3) 混合時間の相関と性能曲線(ReM vs. n・TM)
2.3 伝熱性能
(1) 撹拌伝熱方式
(2) 局所熱伝達係数と総括熱伝達係数
(3) 壁面の流速に及ぼす粘性係数変化の影響
(4) 撹拌伝熱の無次元相関
2.4 固液分散性能
(1) 固液撹拌の目的
(2) 固液撹拌の具体例(可視化実験)
(3) 浮遊限界速度の評価
(4) 浮遊限界回転数の評価
3.スケールアップの考え方
3.1 スケールアップの基準とレイノルズ数
3.2 均相系撹拌のスケールアップ
(1) 乱流(Pv一定と混合時間一定の相違)
(2) 層流
3.3 固液系撹拌
3.4 気液系撹拌
15:00-16:30 撹拌への数値流体力学(CFD)適用の基礎と実際
4.撹拌と数値流体力学
4.1 撹拌CFDの基礎
(1) 計算の目的
(2) 撹拌CFDに関する先行研究事例
(3) 支配方程式
a.連続の式および運動量の輸送方程式
b.スカラー量(物質・エネルギー)の輸送方程式
(4) 直接数値計算と乱流モデル
(5) 撹拌CFDの特徴と必要な機能
(6) 代表的な境界条件,初期条件
(7) 解析ソルバー
(8) モデル作成の留意点(メッシュ数等)
(9) CFD利活用にあたっての留意点
4.2 CFDの検証
(1) ランキン渦の解析と可視化(実測との比較)
(2) バッフル付き撹拌槽の乱流流動解析
a.液面の考慮(VOF法の適用)
b.乱流モデルによる予測結果の相違
(3) リボン翼等の層流流動解析
(4) 撹拌性能の評価と検証
a.槽内流動の基本情報(フローパターンと体積平均流速)
b.撹拌所要動力(トルクの評価)
c.混合性能
d.伝熱性能
e.固液分散性
f.液面からのガス巻き込み状態
4.3 設計・適用事例(撹拌装置最適化の観点から)
(1) 傾斜パドル翼の最適化
a.撹拌トルクおよび吐出流量に及ぼす翼枚数の影響
b.吐出効率の評価
(2) 撹拌装置の高効率化(投影面積をパラメータとしたパドル翼の最適化検討)
a.混合性能に及ぼす翼配置と翼寸法の影響
b.翼の吐出バランスの調整(槽内流動の最適化)
c.既存技術との比較例
(3) CFD援用のスケールアップ検討
a.スケールアップの前提条件(幾何学的相似の条件)
b.撹拌所要動力のスケールアップCFDに基づく相関
(4) 混合時間およびPv一定とするスケールアップの評価
(解析結果より見えるもの)
16:30-17:00 総括および質疑応答