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FDA : HFE最終ガイダンス - Content of Human Factors Information in Medical Device Marketing Submissions (2026)の主要な更新点
登録日:2026/06/08
2026年5月、米国食品医薬品局(FDA)は、医療機器の申請時に提出すべきヒューマンファクター(HF)情報に関する最終ガイダンス - Content of Human Factors Information in Medical Device Marketing Submissionsを公表しました。本ガイダンスは2022年のドラフト版をもとに改訂されたもので、基本的な枠組みを維持しつつも、より実務的かつ柔軟な対応が可能となる複数の重要な変更点が盛り込まれています。本稿では、本ガイダンスの主な改訂ポイントを整理し、医療機器メーカーにとっての実務上の意味合いを解説します。
まず、本ガイダンスは2016年の「Applying Human Factors and Usability Engineering to Medical Devices」に関するガイダンスを補完する位置づけにあります。つまり、開発プロセスにおけるHFの適用方法ではなく、申請資料としてどのような情報を提出すべきかに焦点が当てられています。
主なポイントは以下の通りです。
・リスクベースの判断基準の強化
新しい意思決定フレームワークでは、従来の「重要タスクの有無」だけでなく、ユーザーインターフェースの使用履歴や複雑性、既存のリスク低減策の有効性などが考慮されるようになりました。これにより、一律に試験が求められるのではなく、機器特性に応じた柔軟な対応が可能となっています。
・バリデーション試験省略の正当化の拡大
一定条件下では、新たなHFバリデーション試験を実施せず、既存データやリスク分析に基づく合理的説明で代替できることが明確化されました。特に既存機器の改良などにおいて、過去の安全使用実績がある場合に有効です。
・既存データの活用促進
過去の申請資料や類似機器のデータ、既存の試験結果を活用することが推奨され、重複資料の提出が不要となる場合があります。これにより申請の効率化と一貫性向上が期待されます。
・HFE/UEレポート構成の見直し
レポート構成が変更され、使用関連リスク分析(URRA)と重要タスクの説明が連続して配置される形となりました。これにより、リスク管理の論理構成がより明確に示されるようになっています。
・具体例の大幅拡充
小児など特定ユーザーや先進的インターフェースなどを含む現実的な事例が追加され、実務での適用理解が向上しています。
まとめると、本ガイダンスは「試験の実施有無」ではなく、「リスクに基づく合理的な説明」に重点が移行している点が特徴です。メーカーは、URRAを中心とした一貫性あるデータ管理と、既存情報の戦略的活用が求められます。今後は、申請戦略における柔軟性と説明力が一層重要になると考えられます。
【略語一覧】
FDA:米国食品医薬品局(Food and Drug Administration)
HFE:ヒューマンファクターエンジニアリング(Human Factors Engineering)
UE:ユーザビリティエンジニアリング(Usability Engineering)
URRA:使用関連リスク分析(Use-Related Risk Analysis)
【キーワード】
USA / Usability / HFE / Human Factors Engineering / AI / Artificial Intelligence

