株式会社R&D支援センター

洗浄バリデーションの基礎とQ&Aから見る注意点

2024/12/18

開催日 2025年3月25日(火)
開催地 Web

【開催日時】
2025年03月25日(火) 10:30~16:30

【講師】
PURMX Therapeutics, Inc. シニアダイレクター 宮嶋 勝春 氏

【専門】製剤学 薬剤学
【職歴】
2000年‐2006年 テルモ㈱ 主任研究員 標的指向型リポソーム製剤の開発を担当
2006年‐2008年 奥羽大学薬学部 准教授 薬剤学・製剤学を担当
2008年‐2016年 武州製薬㈱ 製造技術部 部長 各種製剤の技術移転及びFDA、PMDA、KFDA、ブラジル当局をはじめとする各種査察において、洗浄バリデーション関係の回答者として対応。
2017年‐2023年 ナノキャリア㈱ 研究部部長、取締役(監査等委員)
2023年‐2024年 NANO MRNA㈱ 顧問
2024年- PURMX Therapeutics, Inc.シニアダイレクター

【学会活動等】
1999年‐2000年 日本薬学会 評議員.
2002年‐2004年 ISPE日本支部 理事
2011年‐2016年 製剤機械技術学会 理事
2016年‐現在 日本薬剤学会 評議員

【価格】
 非会員:  49,500円 (本体価格:45,000円) 会員:  46,200円 (本体価格:42,000円)
 会員(案内)登録していただいた場合、通常1名様申込で49,500円(税込)から
 ・1名で申込の場合、46,200円(税込)へ割引になります。
 ・2名同時申込で両名とも会員登録をしていただいた場合、計49,500円(2人目無料)です。

【趣旨】

 2019年洗浄後の限度値設定に対して問題提起する大きな回収が2件発生した。
 この回収を含め、交叉汚染を防ぐ手段としての洗浄バリデーションに関しては、依然として多くの検討すべき重要な課題が存在している。そうした取組みの基本となるのがリスクに基づいた考え方ということになる。
 本セミナーでは、リスクに基づいた洗浄バリデーションの考え方とバリデーションを効率的に実施するためのワーストケースに基づいたバリデーションの考え方などに焦点を当て、GMP下で行われる洗浄・洗浄バリデーションのための基本的なプロセス、評価のための残留限度値設定上の課題とその対応策(特に毒性データがない時の考え方)、ホールドタイム設定、残留物評価のための分析方法とその検討課題、最近査察でも指摘されるという日常的な工程検証(Continued Process Verification)にどう対応するか、そして査察と指摘を受けた時の対応などについて、これまで実施してセミナーにおける参加者から頂いた具体的な質問とその回答についていくつか代表的なものを紹介する。

【プログラム】

 1.はじめに
  1.1 回収事例にみる洗浄バリデーションのポイント
  1.2 Plan作成から始まるGMPが求めている洗浄バリデーションのプロセス
  1.3 規制文書が求める洗浄と洗浄バリデーションのポイント
   - JGMPにおける洗浄バリデーション
   - EU GMPにおける洗浄バリデーション
   - cGMP における洗浄バリデーション
   - ASTM Internationalのガイド(E3106-18)における洗浄バリデーション

 2.洗浄バリデーション実施に必要となる4つドキュメント
  2.1 バリデーションマスタープランとは
  2.2 マスタープラン作成上の留意点
   - 洗浄バリデーションマスタープランに記載すべき事項
   - 洗浄バリデーションマスタープランと洗浄手順書の関係
   - 洗浄バリデーション実施計画書と報告書
   - マスターバッチレコードと洗浄記録
   - Logbook記載上のポイント

 3.リスクに基づいた洗浄バリデーションに対する具体的な取り組み
  3.1 リスクマネジメントを理解しよう! 
  3.2 洗浄におけるリスクとは何か
  3.3 知識管理に基づく洗浄のリスク管理へ

 4.ワーストケースアプローチとは何か
  4.1 ワーストケースアプローチの考え方
  4.2 ワーストケースを利用した洗浄バリデーション

 5.洗浄バリデーションにおける主な検討事項
  5.1 洗浄バリデーションの評価対象
  5.2 洗浄方法(マニュアル洗浄、CIP、SIP)
  5.3 ダーティホールドタイムとクリーンホールドタイム ‐何を評価すべきか‐
   - ダーティホールタイムの設定方法
   - クリーンホールドタイムの設定
   - 逸脱が起こった時の対応
  5.4 残留限度値の設定の考え方
   - 10ppm、0.1%、に科学的な根拠はあるか
   - 具体的な計算事例
   - 毒性に基づいた基準 ‐90%の薬物については限度値が高くなる‐
   - 目視基準を残留性評価に利用できるか? ‐その条件と課題‐
  5.5 サンプリング上の留意点
   - Swab法か、Rinse法か ‐なぜRinse法は、望ましくないのか-
   - 回収率は、何%が求められるのか ‐評価方法と望ましい回収率とは‐
   - 分析方法の選択 ‐TOCでの評価は可能か‐
   5.6 Continued Process Verificationへの対応
   - 再バリデーションとContinued Process Verification
   - Continued Process Verificationにどう対応するか

 6.目視検査員の適格性をどう担保するか
  6.1 目視でクリーンの意味とは
  6.2 目視検査員の適格性をどう評価するか

 7.査察にどう対応するか
  7.1 査察手順と準備すべき文書
  7.2 回答者が留意すべき事項
  7.3 指摘事項の具体例

 8.参加者から頂いた質問とその回答
   例1.限度値の計算結果が検出限界以下となった場合にどうするか?
   例2.専用設備での残留限度値をどう考えるべきか?
   例3.ダーティホールドタイムは、なぜ必要か?
   例4.微生物・エンドトキシンの限度値をどう考えるべきか?
   例5.治験薬製造時の残留限度値についてどう考えるべきか?
   例6.半固形製剤製造ラインの残留限度値をどう設定すべきか?
   例7.製造終了当日に洗浄することを規定する場合であっても,時間単位でDHT を規定するべきか? 
   例8.分析用フラスコやビーカーに対する洗浄をどう考えるべきか
   例9.クリーンホールドタイムも3回の検証が必要か?
   例10.洗浄後毎回残留限度値を測定していてもバリデーションは必要か
   例11. 目視でダーティにどう対応すべきか

 9.まとめ

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