発刊日:2023年10月20日(金)
体裁:B5版 並製本 228頁
価格:58,300円 (本体価格:53,000円)
著者:
小林 幸嗣 株式会社食環境衛生研究所
朝田 仁 株式会社中温(元 日本食研株式会社)
横山 勉 横山技術士事務所
跡部 昌彦 跡部技術士事務所(食品開発コンサルタント)
杉本 昌明 杉本技術士事務所
今城 敏 食品安全技術センター
立命館大学 客員研究員
猪野 祐二 合同会社エールLABO
広田 鉄磨 一般社団法人 食品品質プロフェッショナルズ
関西大学 食品安全関連講座
近藤 克紀 奥野製薬工業株式会社
【本書籍のポイント】
〇 セミナーでも問い合わせの多かった書籍がついに発刊いたします!
〇 各食品群における期限設定手法ノウハウを豊富に掲載!
〇 賞味期限の延長方法の実例とは?
〇 期限設定の精度向上のため官能評価も分かりやすく解説致します
現場のニーズに対応した1冊となっております!
書籍の内容
第1章 賞味期限・消費期限設定の進め方
1 はじめに
2 賞味期限・消費期限とは
2.1 賞味期限・消費期限の定義
2.2 期限表示の義務と免除
3 期限を決定するまで
3.1 賞味(消費)期限を仮決定する
3.2 保存期間を決める
3.3 保存する条件を決める
3.4 指標となる項目を決める
3.5 測定点(検査する点)を決める
3.6 検証試験を実施・結果を評価する
3.7 その他留意事項
4 期限を決定する指標項目
4.1 理化学試験
4.1.1 pH
4.1.2 酸価・過酸化物価
4.1.3 水分・水分活性
4.1.4 その他
4.2 微生物試験
4.2.1 一般生菌数
4.2.2 大腸菌群(大腸菌群数)・糞便系大腸菌群(E.coli)
4.2.3 黄色ブドウ球菌
4.2.4 耐熱性芽胞菌数
4.2.5 真菌数(カビ数・酵母数)
4.2.6 乳酸菌数
4.2.7 その他
4.3 官能試験
4.3.1 簡易試験
4.3.2 パネリストによる評価・統計的解析
4.3.3 その他
5 期限表示とフードロス問題
6 おわりに
第2章 賞味期限の設定前に確認すべきポイント
1 賞味期限設定の導入の背景
2 実際に食品の賞味期限設定する前に
2.1 食品の品質劣化は、何を指標にして賞味期限設定するか
2.2 設定した品質劣化の指標を、どのように数値化するか
2.3 品質劣化の許容基準(限界基準)を、どのように設定するか
2.4 どのような保存条件を想定しての賞味期限の設定か
2.5 賞味期限の設定を、いかに短期間で実施するか
2.6 得られた仮の賞味期限に、安全係数をどのように加えるか
3 行政からのガイドラインのポイント
4 各業界団体のガイドラインのポイント
4.1 日本醤油協会のガイドラインの要点
4.2 全国食酢協会中央会のガイドラインの要点
4.3 日本植物油協会のガイドラインの要点
4.4 その他の業界団体の特徴的なガイドライン
5 ガイドラインについて
第3章 賞味期限の具体的な設定手法と実際データ
第1節 和風だし、たれ、ソース
1 食品の賞味期限設定における加速試験の考え方
2 反応速度論による賞味期限の推定(アレニウス式の利用)
3 アレニウスモデルによる賞味期限の予測の手順とその実際
4 実際の賞味期限の設定(和風だしでの例)
4.1 「和風だし」の官能評価データのプロット
4.2 データでの線形近似式の適用
4.3 データでの反応終点の解析
4.4 データからのアレニウスプロットとその解析
4.5 データのアレニウスプロットからの予測計算
5 たれ、ソースなどの液体調味料での期限設定の実例
5.1 「チリソース」の色差での実例
5.2 「天つゆ」の色差での実例
5.3 「焼肉のたれ」のアスコルビン酸での実例
6 賞味期限設定におけるアレニウスモデルの適用に対する課題
7 食品の品質劣化の反応における課題
7.1 食品の品質劣化の反応が単一の反応でない場合
7.2 食品の品質劣化の反応が反応初期から終期までに停止する場合
7.3 食品の品質劣化の反応が品質の劣化だけでない場合
8 食品の品質劣化反応と保存温度の関係における課題
8.1 食品の保存温度が設定・規定されていない場合
8.2 微生物的な食品の品質劣化における課題
8.3 物理的な食品の品質劣化における課題
9 実際に賞味期限を予測するためには
第2節 つゆ、醤油
1 つゆと醤油に関する賞味期限設定
2 賞味期限延長技術
3 加速試験
第3節 清涼飲料水
1 はじめに
2 対象とする清涼飲料水の概要
2.1 缶コーヒー(ミルク入り)
2.2 PETボトル果汁入り飲料
3 期限表示に関するガイドライン
3.1 食品期限表示の設定のためのガイドライン
3.2 清涼飲料水の期限表示に関するガイドライン
4 賞味期限設定の進め方
4.1 使用する試料
4.1.1 試料の設定
4.1.2 試料の保存条件の設定
4.2 分析・評価項目
4.2.1 香り・味の評価
4.2.2 外観の評価
4.2.3 栄養成分含量の評価
4.2.4 理化学検査(機器分析)
4.2.5 容器からの評価
4.2.6 微生物検査
4.3 賞味期限の決定
4.4 設定根拠に関する情報の提供
4.5 特性が類似している食品の試験結果の採用
5 加速試験の考え方
5.1 加速試験の理論
5.2 加速試験での設定温度
5.3 加速試験での注意点
5.3.1 加速試験は化学反応に適用
5.3.2 加速試験は推定試験
6 アレニウス式を使用した果汁入り飲料での加速試験の事例
6.1 アレニウス式
6.2 試料
6.3.3温度での加速試験データ
6.4 アレニウス式を使った賞味期限の決定
6.5 Excelを使ってのアレニウス式の計算
6.6 アレニウス式の使い方のまとめ
7 おわりに
第4節 冷凍食品
1 冷凍食品の特徴
1.1 冷凍食品の賞味期限設定の意義
1.2 食品劣化の様式
1.3 冷凍食品の品質維持
1.3.1 急速凍結
1.3.2 包装
1.3.3 低温保管
1.3.4 コールドチェーンの温度変動
2 冷凍食品原材料の品質保持期間
2.1 食肉
2.2 鶏卵
2.3 水産物
2.4 小麦粉
3 個別包装冷凍食品の賞味期限の設定
3.1 業界指針
3.2 類似商品の情報
3.3 簡易な保存試験
3.3.1 保存試験のモデル
3.3.2 官能試験と判定
3.4 本格的な設定試験
3.4.1 試験計画
3.4.2 実施
3.4.3 結果と検定
4 安全係数
4.1 品質バラツキ起因
4.2 生産工程のバラツキ
4.3 流通条件の変動
4.4 トータルの安全係数
4.5 流通温度変動の測定
4.6 賞味期限の決定
5 加速試験
5.1 加速試験による賞味期限の予測
5.2 温度係数Q10
5.3 アレニウス式を用いた賞味期間の予測
5.4 自社製品の賞味期限関連データベース
6 これからの期限設定と表示
第5節 パン、菓子、小麦粉、食用植物油脂、マーガリン
1 パン類
1.1 期限表示の対象食品
1.1.1 パン類の種類と定義
1.1.2 「消費期限」を表示すべき食品
1.1.3 「賞味期限」を表示すべき食品
1.2 期限等表示の方法
1.2.1 期限表示の基準
1.3 期限表示例
1.3.1 パン類の期限表示例
1.3.2 JAS法のパン類に分類されない製品の期限表示例
1.4 期限表示の設定方法
1.4.1 期限表示の定義
1.4.2 賞味期限および消費期限の期限設定の基本
1.4.3 品質検査基準
1.4.4 製品検査保管温度基準
1.4.5 具体的な期限表示設定方法
1.4.6 出荷までに製品を冷凍した場合の期限表示設定
2 菓子類
2.1 期限表示の対象食品
2.1.1 菓子類の種類と定義
2.1.2 長期間経過したときの変化例
2.2 期限等表示の方法
2.2.1 菓子類のガイドライン
2.2.2 期限表示の基準
2.3 期限設定のための検査法
2.3.1 品質検査基準
2.3.2 製品検査保管温度基準
2.4 期限設定の手順
3 小麦粉
3.1 期限設定に関する業界団体指針
4 食用植物油
4.1 期限設定に関する業界団体指針
4.1.1 商品区分
4.1.2 賞味期限の設定
5 マーガリン
5.1 期限設定に関する業界団体指針
第6節 チェーン店使用食品の期限設定
1 チェーン展開する飲食店
1.1 チェーン店の特徴
1.1.1 セントラルキッチンに求められる3要素
第7節 常温未満・冷蔵以上の低温で管理する商品群
1 なぜ常温未満・冷蔵以上の低温管理が採用されているのか
2 法的に低温管理が要求されるものの期限設定
3 自主的に低温管理しているものの期限設定
4 考察
第4章 食品の品質劣化を制御することによる賞味期限の延長方法の実例
1 食品の品質劣化の速度を制御する考え方
2 食品の劣化反応に影響を与える因子の制御
2.1 商品品質(レシピ)と反応速度の例(模擬配合のたれ)
2.2 商品の初期水分品質と反応速度の例(粉末スープ)
2.3 商品の加工方法と反応速度の例(天かす玉)
2.4 包装容器と反応速度の例(和風つゆ)
3 食品の品質劣化速度と賞味期限の関係
4 賞味期限と食品廃棄、食品ロスとの関わり
第5章 食品別で問題となる微生物とその特徴および保存性向上手法
1 はじめに
2 食品で問題となる腐敗原因菌
2.1 食品中の微生物の分類
2.1.1 食品中の微生物の由来
2.1.2 加工食品で腐敗原因となる微生物
2.2 食品中での微生物の増殖
2.2.1 微生物の増殖の条件
3 保存性を向上させる食品添加物
3.1 保存性を向上させる食品添加物の分類
3.2 保存料
3.2.1 ソルビン酸、ソルビン酸カリウム
3.2.2 安息香酸、安息香酸ナトリウム
3.2.3 ε-ポリリシン
3.3 日持ち向上剤
3.3.1 酢酸、酢酸ナトリウム
3.3.2 グリシン
3.3.3 卵白リゾチーム
3.3.4 ビタミンB1(チアミンラウリル硫酸塩)
3.3.5 グリセリン脂肪酸エステル
3.3.6 各日持ち向上剤の抗菌スペクトル
3.4 pH調整剤
3.5 組み合わせによる制菌効果向上手法
4 効果的な制菌剤の使い方
4.1 指標菌と味質への影響を考える
4.2 日持ち向上剤製剤の選定基準
4.3 日持ち向上剤製剤のレシピへの組み込み方
4.4 食品成分の影響
4.5 酢酸ナトリウムの味質影響の抑制手法
4.5.1 対比効果・抑制効果
4.5.2 旨味の利用
4.5.3 甘味の利用
5 終わりに
第6章 賞味期限設定の精度向上のための官能評価ノウハウ
1 官能評価で決定する期限の特異性
2 官能評価パネルの定義上の混乱
3 官能評価に含まれる誤差
4 官能評価によって決定する期限に関するアドバイス
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