| 開催日 | 2026年3月19日(木) |
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| 開催地 | Web |
☆米国の化学物質管理制度の仕組みや考え方に始まり、最新アップデート情報に至るまで!
☆現在のTSCAが形成された沿革なども含めて、全体像をやさしく解説いたします!
【テーマ名】
初心者のためのTSCA(米国有害物質規制法)ビギナーズ講座2026
~制度の仕組みや考え方、基本的な構成内容、改正前後の比較等~
【講師】
公立大学法人 福岡女子大学
国際文理学部 環境科学科
教授 博士(学術)
辻 信一 氏
【経歴】
1983年 京都大学 工学部 高分子化学科 卒業
1985年 同 工学研究科 高分子化学専攻 修士課程 修了
1985年 通商産業省 入省
2001年 内閣府参事官
2003年 経済産業省 製造産業局 化学物質安全室長
2006年 経済産業省 中部経済産業局 産業部長
2008年 製品評価技術基盤機構 化学物質管理センター 所長
2011年 名古屋大学 特任教授
2017年 福岡女子大学 国際文理学部 環境科学科 教授
【専門および得意な分野・研究】
・環境法(日本、米国、欧州についての化学物質管理法)
・環境政策
【本テーマ関連学協会での活動】
・環境法政策学会
・環境経済・政策学会
・環境政策史研究会
・安全性評価研究会
【開催日時(オンライン配信)】
2026年3月19日(木) 13:00-16:00
【受講料】
●見逃し視聴なし:1名40,700円(税込(消費税10%)、資料付)
*1社2名以上同時申込の場合、1名につき29,700円
●見逃し視聴あり:1名46,200円(税込(消費税10%)、資料付)
*1社2名以上同時申込の場合、1名につき35,200円
※詳細な内容やお申込み要領等は、下段「セミナーホームページを見る」をご参照ください。
【セミナーの内容】
■講座のポイント
TSCA(米国有害物質規制法)は、アメリカにおける化学物質管理の基本となる法律であり、わが国の「化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律」(化審法)や欧州連合の化学物質規制規則(REACH)に相当する法律です。この法律は、PCB(ポリ塩化ビフェニル)などの有害な化学物質を規制しており、アメリカで製造、販売される化学物質や化学物質を含有する製品が規制対象になるほか、アメリカに輸入される化学物質や化学物質を含有する製品が規制対象になります。そのため、化学物質をアメリカに輸出しているわが国の化学企業や商社のみならず、化学物質を含むさまざまな製品をアメリカに輸出している企業やアメリカで現地生産を行っている企業に対して影響が及ぶと考えられます。
本セミナーでは、TSCA(米国有害物質規制法)の基本的な構成や特徴、アメリカにおけるTSCAの位置付けや他の連邦法・州法との関係などについて触れた後、2016年のTSCA改正の背景、改正内容、改正の影響などを解説します。はじめてアメリカの化学物質管理制度を学ぶ方にもわかりやすく説明します。
■受講後、習得できること
・アメリカの化学物質管理制度の仕組みやその基礎となる考え方
・現在の有害物質規制法(TSCA)が形成されてきた沿革などを踏まえた制度理解
・2016年のTSCA改正の背景および内容
■本テーマ関連法規・ガイドライン
・アメリカ有害物質規制法(TSCA)
■講演中のキーワード
・アメリカ有害物質規制法(TSCA)
・新規化学物質
・既存化学物質
・司法審査
・リスク評価
■プログラム項目
1. はじめに:化学物質管理の始まりと最近の動向
・化学物質の汚染対策の始まり
・「Toxic Substances」報告書の提言
・事前審査制の意義
・既存化学物質問題の発生
・既存化学物質対策の最近の動き
・WSSD実施計画
2. 米国の法律の基礎知識
2.1 米国の法律と規則
・連邦法と州法
・米国の規則制定手続
2.2 米国の連邦の裁判制度
・裁判所、訴訟
2.3 司法審査制度
・なぜ司法審査制度ができたのか
3. 米国の化学物質管理
3.1 TSCAの成立
(1) 旧TSCAの施行上の制約
・EPAの情報収集力の欠如
・費用便益分析の実施
・最も負担の少ない方法による規制措置の実施
・混成手続
(2) アスベスト事件判決
・概要
・判決の要点
・検討
・その後
3.2 TSCA改革
(1) 改正点
・情報収集力の強化
・費用便益分析の軽減
・最も負担の少ない方法の削除
・混成手続の削除
・既存化学物質の体系的な管理
・企業秘密の制限
・具体例
3.3 改正後の規定類の整備
(1) アクティブ化学物質の特定
・概要
・注意すべき懸念
・実績報告の期限
(2) 優先度づけ
・概要
・考慮点
・注意すべき懸念
・選定基準
(3) リスク評価
・リスク評価の概要
・リスク管理の概要
・注意すべき懸念
・リスク評価の実施
3.4 最近の動き
・リスク評価
・PBT物質
・有機フッ素化合物(PFAS)
4. TSCA、化審法、REACHの比較
4.1 TSCAの特徴
・規則制定に関する厳重なチェック
・規制措置
・自発的取組と法律との連携
4.2 化審法の特徴
(1) 化審法改正の特徴
・簡易なリスク評価
・優先評価化学物質制度
4.3 REACHの特徴
・競争力への配慮
・登録、評価、許可、制限を内容とする化学物質管理制度
・化学物質安全性報告書の作成義務
・文書評価と物質評価
・許可手続き
・制限手続の発動
5. 質疑応答

