富士フイルム富山化学株式会社

富士フイルム富山化学とTriLink BioTechnologies® mRNAキャッピング技術「CleanCap®」の非独占的ライセンス契約を締結

登録日:2024/02/05

 富士フイルム富山化学株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:佐藤 充宏、以下「富士フイルム富山化学」)とMaravai™ LifeSciences (NASDAQ: MRVI)傘下でライフサイエンス関連の試薬やサービスをグローバルに提供するTriLink BioTechnologies®(本社:米国サンディエゴ、以下「TriLink社」)は、TriLink社の CleanCap® mRNAキャッピング技術(以下「CleanCap®技術」)に関する非独占的ライセンス契約を締結しました。

  本契約に基づき、富士フイルム富山化学は、TriLink社独自のmRNA開発用のキャッピング試薬であるCleanCap® M6、CleanCap® AG 3’OMe、CleanCap® AGおよびCleanCap® AU cap analogsを使用し、非臨床から第三相臨床試験までのmRNAの製造受託サービスの国内での提供が可能になります*1。この試薬に用いられているCleanCap®技術は、95%以上の純度で最適なCap1構造を生成することができます。CleanCap®技術は、ほかのキャッピング法と異なりmRNAの転写合成とキャッピングを1ステップで行うので、製造プロセスを効率化し、製造の費用削減と期間短縮が期待できます*2

  mRNA医薬品の研究開発は、感染症に対するワクチンのみならず、がんワクチンや遺伝子疾患の治療薬などのさまざまな分野で急速に進展しています。富士フイルム富山化学は、mRNA医薬品の開発をサポートするためにmRNAの合成から脂質ナノ粒子(LNP)の製剤化までを受託するワンストップのCDMO*3サービスを提供しています。特にLNPに関しては、富士フイルムグループのコア技術である合成技術やナノ分散技術を応用し、mRNAの送達効率の高いLNPを提供することが可能。アカデミアから製薬企業までさまざまなお客さまにLNPを提供し、治験薬の製造を行っています。今回の契約により、当社が提供するmRNA製造受託サービスにおいてCleanCap®技術の利用が可能となり、お客さまのmRNA医薬品開発の幅広いニーズにこたえることができます。

  TriLink社は、2017年に最初のCleanCap®アナログを発売して以来、mRNAキャッピング技術をリードしてきました。世界で初めて医薬品として承認されたCOVID-19ワクチンの1つに同社のキャッピング技術が使用されたのに続き、すでにリリースしたCleanCap® M6アナログにおいて、mRNA発現が、酵素的キャッピング法と比較して30%以上増加したことが示されるなど、革新と進化を続けています。

  富士フイルム富山化学とTriLink社は、CleanCap®技術の提供を通じてお客さまのmRNA医薬品の研究開発の加速に貢献していきます。


  *1 商用のmRNA製造受託サービスの提供には別途お客さまとTriLink社との契約が必要。  
  *2 2022年11月に実施した第三者コンサルティング会社による市場評価から得られたデータと顧客インサイトより引用。  
  *3 Contract Development & Manufacturing Organizationの略。研究用サンプル製造からプロセス開発、治験薬、商用製造までの幅広いサービスを製薬企業などに提供する。

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