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特集: コールドチェーンを改善するための4つのポイント(後編)

登録日:2024/07/31

特集: コールドチェーンを改善するための4つのポイント(後編)
*通常より長めの記事となりますため、前編・後編にわけて掲載いたします。
以下が前編へのリンクとなります。
https://ptj.jiho.jp/product/173070/release/158005




今回の記事では、前回同様「コールドチェーンを次のレベルに引き上げるための4つの分野」について共有いたします。
前編では、「持続可能性」と「デジタル化」の2点にフォーカスを当てました。
当記事では残りの2点、「輸送の透明化」と「リスク管理」について執筆いたします。



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3. 輸送の透明化

課題: 
医薬品の輸送は企業にとって複雑かつ重要なミッションであり、失敗が許されないプレッシャーの中で調整を行う必要があります。
輸送全般に共通することですが、確実な成功に近づくために最も有効な手段は、各パートナーとの関係強化と密な連携です。

現状では、フレイトフォワーダーを中心に各自が別々に活動しているケースが多く、直接コミュニケーションを取る文化が根付いていません。
同じプロジェクト内であっても、輸送プロセスの一部しか把握できず、荷主が全体のオペレーションを理解していないことが多々あります。
これにより、情報共有や不測の事態への迅速な対応が難しい環境が課題となっています。



改善案:
-各関係者の責任範囲を明確にし、誤解を避けるために明確な役割と責任を設定する。

-情報やデータを共有し、潜在的なリスクを特定して、適切な意思決定を行う。

-共同でリスク評価を行い、脆弱な点を洗い出し、リスク軽減のための戦略を策定する。

-安全確実な輸送を実現し製品の品質を保つために、先進的な包装ソリューションを共に選定する。

-リアルタイムの位置情報と温度をモニタリングし、不測の事態にも迅速に対応できるように備える。

-知識とトレーニングを共有し、関係者間で意識を高め、定期的な振り返り・見直しを行う。




4. リスク管理

課題:
日々のリスクを特定し、対応策を準備していても、パンデミックや戦争のような予期せぬ需要や混乱は依然としてリスクとして残ります。
これらの事象が発生した際、迅速に対応することが重要ですが、事前にすべてを予測し対応するには限界があります。
また、どの範囲まで対応すべきかの判断が難しいという課題を抱える企業も少なくありません。



改善案: 
-輸送全体で適切な温度範囲を維持するため、機械によるモニタリング・温度管理を採用する事でリスクを低減できます。

-リアルタイムモニタリングとデータ記録により、その時点における状況を常に把握しする事が可能となります。

-リスク評価と緊急対応計画を通じ、現在および未来に起きうるトラブルを想定し、その上で「予期せぬ事態」が発生した際の行動計画を策定する。

-コールドチェーンプロセスに関わるすべての担当者(ドライバー、倉庫スタッフなど)へのトレーニングにより、現場の意識向上とヒューマンエラーの予防が可能です。


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以上、コールドチェーンを次のレベルに引き上げるための4つの分野についてご紹介いたしました。いかがでしたでしょうか。


それぞれの対応は決して難しいものではありません。
しかし、日々の課題や既存の文化・方法を変える手間が障壁となり、実現に至っていない企業が多いのが現状です。


このような中で発生したパンデミックや戦争の影響は、私たちに厳しい状況をもたらしましたが、
一方で変化を強いられることで私たちは多くの改善を行うことができました。
前向きに捉えれば、これらの困難はコールドチェーン業界全体にとって大きなチャンスであり、
個々の小さな課題を解決することで業界をより強固で効率的、持続可能なものにする可能性に気づかせてくれました。


私たちが協力することで、世界をより良い場所にし、何百万人もの命を救うことができるのではないでしょうか。
この目標を実現することができた時、私たちのすべての努力が価値あるものとなると確信しています。



*記事内容に関するお問い合わせは、以下の担当者までお気軽にご連絡ください。

Envirotainer APAC
山下 将太 / National Sales Manager, Japan
shota.yamashita@envirotainer.com
http://www.envirotainer.com/

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