ネクスト・ファーマ・エンジニア養成コース
「くすりは“○○○”です」、学生に向けて魅力を伝達

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▲森和彦氏

 富山市内で2025年9月17日、「くすりのシリコンバレーTOYAMA創造コンソーシアム」(富山くすりコンソ)主催の大学生・大学院生向けイベント、「ネクスト・ファーマ・エンジニア養成コース」の現地企業見学体験会について、概要説明等が行われた。「ネクスト・ファーマ・エンジニア養成コース」は、全国の薬学部・理工系学部の大学3年生以上を対象にした富山くすりコンソによる人材育成の取り組みで、創薬、製剤、バイオ医薬、和漢薬などの専門講座や県内製薬企業の若手社員との交流などのプログラムで構成される。オンラインを用いた講座配信も多数行われており、本年は日本全国の大学87校(富山県外85校)、279名(同220名)の受講申込があった。

 18~19日にかけて、実際に県内の企業担当者と交流しながら学習する現地企業見学体験会が実施されたが、17日にはその概要説明と、富山くすりコンソ事業責任者の森和彦氏、見学会受入れ企業の1つである日医工・岩本紳吾社長らによる講演が行われ、参加した約40名の学生が耳を傾けた。

 森氏は、「くすりを学ぶのは、とっても○○○です」というユニークな演題を設定して話を進めた。自身を“くすりオタク”と称する同氏は、「自分は、さまざまな知識が必要になるくすりというものを切り口に世の中を見ている。1つ自分の持ちネタ、独自の観点をもって世の中を見てみるとおもしろいことがいっぱいあるということに気づいてほしい」と冒頭で学生たちに呼びかけた。そして、くすりを学ぶのはとっても“奥深い”、“面白い”、“際限無”、“生きがい”などさまざまな側面から、医薬品について説明。「研究・開発・審査・安全性など多様な知識と技術の広がりによってくすりは生み出される」(奥深い)、「薬学は常に進化し、常に新しい知識の習得が求められる終わりのない学びの分野。一生かけて成長できる」(際限無)、「専門家との交流、患者とのかかわり、自己成長の機会などに恵まれる」(生きがい)など、自身の経験談も交えて語った。

 特に、元厚生労働省大臣官房審議官という経歴から「患者さんから、よくぞこの薬を世に出してくれたという喜びの声を聞くこともあった。これは何物にも代えがたい経験だった」との思いも口にし、製薬業界で活躍する人材に求められる資質やその魅力を伝えた。

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