慢性GVHD治療薬「KD025」の開発・商業化に関する提携について

2020年01月07日 プレスリリース

Meiji Seika ファルマ株式会社(本社:東京都、代表取締役社長:小林大吉郎、以下「Meiji」)はこのたび、Kadmon Corporation, LLC(本社:米国ニューヨーク市、社長兼CEO:Harlan W Waksal、以下「Kadmon」)が慢性移植片対宿主病(慢性GVHD)※1治療薬「KD025」(開発コード)の日本およびアジアでの開発および商業化のために設立した合同会社への出資に関する契約を締結しましたのでお知らせします。

KD025は、米国においてKadmonが慢性GVHD治療薬として開発中の新規ROCK2※2阻害剤です。同剤は2018年10月、米国FDAより画期的治療薬(ブレークスルー・セラピー)に指定されています。合同会社は日本およびアジア12カ国において、KD025の独占的開発および販売の権利を保有しており、MeijiとKadmonは、この合同会社を共同で運営します。

Meijiは、これまでも白血病の治療に用いられる抗悪性腫瘍剤「ダウノマイシン静注用」・「テラルビシン注射用」・「イマチニブ錠『明治』」をはじめ、抗菌薬など血液内科領域で必要とされる治療薬を長きにわたり開発・提供してまいりました。このたび、白血病を含む血液がんの治療として行われる造血幹細胞移植時に発症する、難治性で未だ有効な治療方法がない慢性GVHDの治療薬「KD025」の開発により、血液内科領域におけるアンメットメディカルニーズを充足させてまいります。Meijiは引き続き、血液がんで苦しむ患者さんに貢献できるよう、全力で取り組んでまいります。

以上

  • ※1慢性移植片対宿主病(慢性GVHD):chronic graft-versus-host disease
    造血幹細胞移植時に輸注される造血幹細胞浮遊液中に含まれるドナー由来のリンパ球がレシピエント(患者)の組織を非自己と認識して攻撃してしまう免疫反応であり、一部の組織では線維化も見られる疾患。
  • ※2ROCK2:Rho-associated coiled-coil kinase 2
    免疫細胞の分化と細胞の線維化に関与しているリン酸化酵素。

参考

<Kadmonについて>
Kadmonは米国ニューヨーク市に拠点を置く、アンメットメディカルニーズに対応する画期的な医薬品を開発しているバイオ医薬品会社です。炎症性疾患、線維性疾患およびがん免疫療法を中心とした新薬の開発に取り組んでいます。