中国 百洋医薬集団有限公司との包括的業務提携に関して

2018年5月11日

伊藤忠商事株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長COO:鈴木善久、以下「伊藤忠商事」)は、百洋医薬集団有限公司(本社:中国青島市、董事長:付鋼、以下「百洋医薬グループ」)との間で、医薬・健康産業関連分野において「包括的業務提携に関する基本合意書」(以下「本合意書」)を締結致しました。 

百洋医薬グループは、2005年に設立された総合医薬健康コングロマリット企業で、中国医薬・健康産業において先端的、革新的な取り組みを行っております。IoT、医療ビックデータ・SNSを活用した医師・消費者販促を展開し、輸入OTC(一般用医薬品)や健康食品等のヘルスケア商品、処方薬(医療用医薬品)の販売業務を行う「グローバルブランド事業」の他に、医薬分業に伴う病院、医療保険、薬局をつなぐ情報共有プラットフォーム、人工知能(AI)を用いたがん治療の事業等を展開する「インテリジェントアプリケーション事業」や「投資育成事業」など、次世代流通、販売プラットフォームモデルを目指して成長しています。

中国政府は2016年末に、国民の健康増進を主眼とした国家的政策として「健康中国2030 計画概要」(以下、「健康中国2030」)を発表し、その中で、健康産業を「国民経済の支柱産業」と位置づけております。関連市場規模は、2030年には16兆元にものぼると推測されており、製薬、薬品流通、医療機械、医療サービスなど各分野への更なる投資のチャンスが期待されています。

伊藤忠商事は、子会社でアルフレッサホールディングス(株)との合弁企業である日美健薬品(中国)有限公司を通じて中国において医薬品卸・販売を既に行っておりますが、成長が見込まれる中国の医薬・健康産業において更なるビジネス拡大を目指し、本合意書を基に百洋医薬グループと下記領域にて共同事業を検討・展開致します。

① 非処方薬(一般用医薬品等)、機能性化粧品、健康食品等の中国市場への展開
  日本の高品質で安全性の高いOTC(一般用医薬品)、機能性化粧品、機能性食品等の中国への輸入及び販促、販売業務。
② 処方薬(医療用医薬品等)の中国市場への展開
  中国の病院及び薬局(インターネットでの通信販売を含む)市場向け日本の高品質、高安全性の処方薬品の販売拡大、
  及び日系製薬企業等の製薬技術の中国への導入。
③パーソナルヘルスケア分野への展開
  養老商品、家庭用健康関連機器の中国への輸入及び販売。
④ 先端技術・サービス分野への展開
  AI、IoT等の最新技術を駆使した、がん治療や遺伝子解析及び情報共有システム販売等の新ビジネスの創出。
⑤ 海外事業展開
  中国市場での知見を活かし、百洋グループ商品及びサービスの日本及びグローバル展開。
⑥ 共同投資事業
  上記事業分野の対象企業(ベンチャー含む)への共同出資や共同投資ファンド設立。

提携事業の第一弾として、百洋医薬グループの主要子会社で、中国において輸入OTC(一般用医薬品)でトップクラスの販売実績がある青島百洋医薬股份有限公司が、日美健薬品(中国)有限公司が発行する第三者割当増資を引受けることに合意しました。

百洋医薬グループ

会社名 百洋医薬集団有限公司
代表者 付鋼
本社所在地 中国・山東省青島市
創業 2005年3月
事業内容 非処方薬、処方薬等販売、メディカルサービス等
従業員数 約3000人

日美健

会社名 日美健薬品(中国)有限公司
代表者 金井健典
本社所在地 中国・広東省恵州市
設立 2005年5月
事業内容  医薬品、医療器械、化粧品、保健食品等における中国の輸出入及び卸販売

2018年5月の包括的業務提携調印式の様子